限られた人数で多くの見込み客へセールスを行なうためには、ホームページを使った情報発信が欠かせません。しかし作った直後のホームページは、新人営業マンのように商品に関する情報も商品販売の経験も乏しいので、最初から売上げにつながる戦力になることは難しいでしょう。ホームページに一人前以上の仕事をさせるための、教育ノウハウをお伝えします。
活用しない手はない!ホームページで商品のセールスを行なうメリット
営業力が乏しい個人のお店や個人事業主が、販売している商品や提供しているサービスの情報を沢山の人へ広く伝える方法として、ホームページの活用はとても有効的でしかも効率的です。ホームページを販売やセールスに生かすメリットは主に4つ。順番に説明します。
ホームページは24時間、365日不眠不休の営業マン!
ホームページで商品の説明を行なう最も大きなメリット、それは24時間、365日休むことなく商品のセールスを行なえることです。お客さんは場所も時間も気にすることなく、通勤途中の電車の中でも、周囲が寝静まった深夜でも、いつでも好きな時にホームページを訪れて、商品やサービスについて知ることができる利便性はインターネットならではです。またセールスする側にとっても、ホームページを見ていただくことで商品説明を完全に自動化できます。このように、人を掛けずに商品のセールスができる点は、ホームページを活用する最も大きなメリットであり、個人のお店や個人事業主がホームページを活用すべき一番の理由です。
ホームページの更新に費やした時間とコストにレバレッジが働く!
お客さんと対面して、直接商品の説明を行なおうとすると、お客さんの数だけ同じ説明を何度も繰り返さなければならず、お客さんが増えれば増えるほど説明に費やす時間とコストも増えます。
一方ホームページでは、作成したセールス文章をホームページへ載せ、それをお客さんに読んでいただくことでセールスを行ないます。したがって一度だけホームページの更新に時間とコストを費やすだけで、数百人、数千人という人がホームページへ訪れても、お客さんの数に応じてコストが増えることはありません。この効率のよさはホームページをはじめ、SNSを含めたインターネットのサービス全般を活用する大きなメリットのひとつです。
人件費は不要。だから圧倒的に安いコストでセールスができる!
実店舗での営業活動には多額の人件費がかかりますが、ホームページはレンタルサーバー代やドメイン費用など、月額数百円から多くても数千円程度のコストで利用することができます。しかも無料のサービスを利用すれば、いっさいお金を掛けずに無料でホームページを持つことができます。
インターネットに地域は関係なし。営業範囲は全世界!
インターネットには地域も国境もありません。地域間格差もありませんし、地方だからといってそのこと自体がインターネット上のセールスで不利に働くこともありません。どんなに田舎であっても、ホームページを作ってセールスを行なえば、その情報は日本中に、いや全世界に向けて発信できるのです。地方の小さなケーキ屋が、ある日突然注目を浴び、世界中からお客さんが訪れる・・・そんな可能性を秘めている世界がインターネットです。
あなたのホームページはベテラン従業員?それとも新米従業員?
メリットばかり書き並べると何をやっても上手く行きそうな印象を受けますが、ホームページの効果を最大限生かすには、お客さんが知りたい情報や求めている情報をホームページで確り伝えることが大切です。
例えば楽天で服を買うときにS、M、Lといったサイズは表示されているはずですが、具体的な肩幅のサイズだったり、首周りのサイズまで細かく伝えていない商品もあります。お客さんによっては、身長だけでサイズを選べない人もいます。実際のお店であれば試着して確かめることができますが、インターネット通販ではそれができません。
では、迷ったお客さんはどのような行動をとるのか。サイズが分からないからといって、わざわざお店に問い合わせを入れる人は少ないでしょう。一般的に、商品に対する疑問が解決しないと買うことはありません。そしてブラウザの「戻る」ボタンをクリックされて、お客さんは去ってしまいます。
実店舗でも同じではないでしょうか。買いたい商品について店員さんへ質問したところ
『分かりません。』『知りません。』
と、商品知識に乏しい店員さんに応対されたら、最初から商品を買うつもりで訪れたお客さんであっても、買う気が失せてしまうでしょう。一方で売り場の店員さんが商品知識が豊富なベテランで、聞かれた質問には分かりやすく、すばやく丁寧に答えてくれたら欲しい気持ちがますます高まるでしょう。お客さんの疑問や質問にくまなく答えて、お客さんの「欲しい」という欲求を後押しするものでなければ、商品の説明が尽くされているとは言えません。
人と同じようにホームページにも従業員教育を
ベテラン従業員のセールス同様に、ホームページもお客さんの欲しいという感情を刺激できて、初めて売上げに貢献するホームページと言えます。そのようなホームページを作るには、いくつか欠かせない要素があります。そのうちのひとつが先ほどの例えのように、お客さんの疑問、質問に確り答えられるホームページである必要があります。
例えば服であれば、S・M・Lといったサイズだけではなく、実際に計った寸法を載せたり、洗濯方法などお手入れの仕方を説明に加えてもいいでしょう。その他にも写真へ工夫を施すとしたら、服を広げた写真だけではなく、モデルさんやお店のスタッフが着た様子を紹介すると、この服を買って着ると自分がどのように見られるのかイメージが沸きやすくなるので、写真の工夫は欲しくさせる方法のひとつです。
私が服を買うときに最も参考にしている情報は、実際に試着した店員さんのコメントです。例えば、
『身長171cm、体重58キロ、普段はMサイズを着ています。こちらの商品は、スマートに着こなす場合はMサイズ。多少ゆとりを持って着るのであればLサイズがおすすめです!』
こんなコメントがあるとすごく分かりやすいので、サイズ選びも間違いなさそうです。
またお客さんへ商品選びのアドバイスを行なってもいいでしょう。例えばイチゴのショートケーキであれば(ケーキが好きなのでよく例えに出ます。^^;)、「生クリームのコクと甘さを確り出し、ケーキ本来の美味しさを味わえる。」とか、「甘さとコクをひかえているので、コーヒーや紅茶の味を邪魔しない。」などのコメントを加えると商品選びの参考になります。
ホームページはけっしてあるだけの存在ではなく、お客さんに商品の良さ、価値、そして必要性を伝える営業マンであるべきだと私は考えています。お客さんが知りたい情報に対して、分かりません、知りませんではその役割を果たしているとは、とても言えません。ただしお客さんの興味をそそる商品説明は、最初から完璧にできるものではありません。そこで例えば同業者のホームページが何を伝えているのか参考にしながら、気が付いたことから自らのホームページへ反映させ、人を育てるのと同様にホームページも育てる意識を持つことによって、集客力があり売上げに貢献するホームページへと成長します。
記事のまとめ
- ホームページは24時間、365日不眠不休の営業マン。商品の情報を載せることでセールスを自動化できる。
- 商品に対する疑問が解決しないと、お客さんは商品を買わないので情報は分かりやすく伝える。
- ホームページでお客さんの「欲しい」という欲求を後押しできれば、商品が売れるようになる。
- ホームページはお客さんに商品の良さ、価値、そして必要性を伝える営業マンである。
- 人の育成と同様にホームページも育てる意識を持つことで、売上げに貢献するホームページへと成長する。